母乳中の糖質のほとんどは乳糖で、牛乳の約2倍の量が含まれています。乳糖は、カルシウムや鉄分の吸収を助けるほか、どんどん発育する脳にエネルギーを送って、大脳や中枢神経の発達を助けます。
さらに乳糖にはビフィズス菌を増やす働きがあります。そのため、腸内の酸性度が高まり、大腸菌などの腸内細菌が増えることを防いでくれます。
タンパク質は主に筋肉や血液などをつくります。母乳中に含まれるタンパク質は、ソフトカードといって消化がとてもいいんです。なので、赤ちゃんは無理なく必要なタンパク質を吸収することができるのです。
リポビタンDでもお馴染み、タウリン。脳や網膜の正常な発達には欠かせないアミノ酸です。牛乳にはわずかしか含まれていませんが、母乳には充分含まれています。
タウリンの不足は、乳幼児突然死症候群の原因の一つとも考えられています。
脂質はエネルギー源となり、脳や神経の発達にも必要な成分です。牛乳には飽和脂肪酸の方が多いのに対して、母乳にはリノール酸などの不飽和脂肪酸が多く含まれています。
不飽和脂肪酸は体内で作ることができないので、外から摂取する必要があります。さらに、母乳中にはリパーゼという脂肪を分解する消化酵素が含まれているので、乳汁中の脂質を無理なく消化することができます。
カルシウム、リン、ナトリウム、カリウム、塩素などです。ミネラルともいい、骨や歯の成分になったり血液の浸透圧を正常に保つ働きをします。
母乳中のミネラルは牛乳の約1/3程度しか含まれていませんが、腎臓が未熟な赤ちゃんに負担にならないほどよい量なのです。
ビタミンは、体内で栄養の代謝が順調にいくように、潤滑油のような働きをしています。母乳にはほとんどのビタミンが必要なだけ含まれていて、中でもビタミンCは十分に含まれています。
ただし、ビタミンKはあまり多く含まれていません。ビタミンKは血液凝固因子を合成するときに必要な因子です。そのため、生後すぐと1ヶ月健診のときにビタミンKシロップを投与します。